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依頼人に必要なモノ

心の準備は何事にも必要な自己管理の要素に思う。特に探偵に調査を依頼する依頼人達には必要度が高いと個人的には考え「どのような調査結果が出ようとも受け止めるメンタル」は重要に思う。心の準備が出来ない精神状態で探偵に調査を依頼しても「無駄な調査を多く行う」原因になり「無駄な調査費用を費やし」そして「予想外の受け止めがたい結果に落胆」する場合が少なくない。心の準備や決心といった要素は探偵に調査を依頼する際に必ずあったほうが良い。ご自分や周囲の人物との関係や大袈裟なもの言いをすれば「人生の分岐点」となる大事にも発展しかねないのである。

探偵の報告が依頼人にとって最高の結果であることは殆どない。

そもそも探偵という職業は「人の不幸に立ち会う職業」と言え、依頼人の調査後の人生に大なり小なり影響を与える。浮気調査ひとつとってみても「浮気の証拠」を撮影し依頼人に届けても「依頼人の私生活が幸せになる事は無い」のである。よく探偵のホームページにうたわれている「あなたのための調査」や「悩みを解決!」などの言葉には以前から少々違和感を感じているが私個人の正直な感想なのである。調査後に幸せが訪れる極希な依頼人は前述した「堅い決心」や「心の準備」が出来ている方に限定される。

不安定な精神状態で最悪の結末である調査報告を受け入れられる方は強靱な精神力を持つ方に限定されるだろう。殆どの方はうちひしがれ絶望感にさいなまれ、自らの存在までも無意味と考える方もいるのである。私は長年、探偵という職業に従事してきて「命に関わる職業である」と若い世代に伝えるようにしている。現実に我々が行う調査結果で生きる糧を失う方や自らの命を絶つ方も実際に存在している。

この事実を私が認識したには20代の若い探偵時代であった。

あれから20数年の月日が流れ調査方法や調査機材が優れたモノへと変化した。依頼人のニーズにも短期間で応えられる調査を実施できることが現代の探偵の優れた力であろう。しかし、いつの時代も「探偵と依頼人の関係」は変化が無く「探偵の調査は依頼人に大きな変化」をもたらす要素も変わりようが無い。人の命に関わる職業なのである。

若い探偵達は笑って「オーバーですね!」とリアクションする。

彼らに言葉で説明しても「この悲しい感情」は伝わらないだろう。若い彼ら自身が経験し自ら体験しなければ「この感情は生まれない」のだと・・・自分の仕事が人の命に関わる重みをもった職業であることに。

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